太陽のような君に
私は耐えられなくって教室を飛び出した。そしてそのまま屋上へと向かう。今の時期、屋上は冷たく、寒いので人がいないことを私は知っていた。はやく、はやく、と足を進めていると、下ばかり向いていたからだろうか、人にぶつかってしまった。
「あっ…ごっ、ごめんなさい」
ビックリして顔を上げるとそこには昨日の男の子がいた。彼も気づいたのだろうか、びっくりしたような表情をしていた。するとその時、
「星夜ー、ちょっと来て!」
彼の友達であろう人が、彼の名前であろうものを呼んだ。
「うん!少し待って!」
彼がそれに返事をする。
(星夜…せいや…)
頭の中でその名前を繰り返していると、
「ねえ、」
と声をかけられた。そしてそのまま、
「今日の昨日と同じ時間に昨日と同じ場所に来れる?」
と聞かれた。考えもせず頷くと、彼は嬉しそうに友達のもとに走っていった。
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