第6話
もう一度、視線をカフェに向けると、ずっと彼女のことばかり見ていて気付かなかったが、確かに彼女が笑顔を向けている女は、村木 誠の女でうちの社員だった。
「・・・ああ、そうだな。」
でも、今はそんなことはどうでもいい。
俺が興味を持っているのは、あの女ではない。
だが、もう一度彼女に会うチャンスはあるということは分かった。
俺は、口角を上げて笑うと、また歩き出した。
「お、おい。」
急に歩き出した俺を慌てて追いかけてくる中原。
待っていろ。絶対に捕まえる。
そんな事を思いながら、会社を後にした。
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