第2話
アイはこの街では有名なお坊ちゃまだ。
花園総合病院の二男である藍佑の声を、わたしは一度も聞いたことが無い。
アイの家は花園グループとして関東にいくつか病院を持っている。総合病院だけではなくて、急性期から慢性期にそれぞれ特化した施設を持っている花園グループ、らしい。
要するに花園藍佑はわたしが想像する以上のお坊ちゃまなのだ。
そんなアイと、超平凡家庭に生まれたわたしは同じ高校のクラスメイト。県立高校、県内では1位を争う進学校。スパーサイエンスなんちゃら指定校、らしい。よく分からないけどれど。
そんな進学校に家から近いからという理由で進学をしたアイは、やっぱりお医者様の息子で頭も良い。
だけど、声が出ない。
中学3年の夏に、アイは声を置き去りにしてきた。
高校1年の春に出会ったわたしたち。だからわたしは、アイの声を一度も聞いたことが無い。
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