第3話
フロントで渡されたカードキーをかざし、鍵が開いたことを確認してそっと扉を開く。何度来ても慣れない…豪華な客室。
しかし、その部屋の内装をより一層際立てているのは…窓際に立ってジッと外を眺めている人物の存在。
真っ黒なスーツに身を包み、立ち姿だけで人を虜にしてしまうような…完璧なルックス。長身で長い手足はモデル顔負けの抜群のスタイル。
思わず息を飲んでしまった私のその息遣いで気配を悟ったのか…窓の外に向けられていた瞳がこちらに向けられた瞬間─……心臓を射抜かれた。
「……
彼に名を呼ばれた瞬間、手に持っていたバッグが床へ落下する。引き寄せられるように窓際まで向かい…許可も降りていないのに、彼の胸に飛び込んだ。
「会い…たかった、、」
ギュッと力を込めて、背中に腕を回すが…彼はそれに応えてくれることはなく─…
「…誰が勝手に触れていい、なんて許可した?」
呆気なく身体を引き剥がされ…今度は彼の方から私に触れてきては、荒々しく腰を抱かれる。
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