第3話

「奏様!」



遥人の声が近くで聞こえた瞬間、俺に銃口を向けた追手が倒れた。



「引くぞ!」



その声が聞こえると、遥人が部下に指示を出し追手の捕獲に取り掛かる。



「奏様!ご無事ですか!?遅くなりました。あとでどんな処罰でも、」



そう言いかけると、遥人の表情は驚きへと変わっていった。



「奏様、その女性は…。」



「俺が撃たれる瞬間飛び出してきたんだ。肩に被弾している。止血はすでにしているが早く病院へ行く必要がある。」



「分かりました。車を待機させておりますのでまずはそちらへ。詳しいお話は病院への道のりでお聞きいたします。」



「あぁ。」



そういうと俺は赤に染まった少女をそっと抱き上げ、待機していた車に乗り込んだ。

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