第6話
運転手のじいさんを背に、俺は河原に向かって走った。
自分の足で学校を出たのは初めてだった。
日々の過保護な送迎に飽き飽きしていた。そして帰宅後すぐに習い事の嵐。自分の意思が何もない。
溜まりに溜まった不満が爆発しかけ、少しだけ抜け出したいと思った。
ただ、それだけだったのに。
「──!!」
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