第25話

「はっきり言えよ。焦らすとこじゃないだろ」


「や、焦らしてるわけじゃないんですけどね、てかどうでもいいですよ、こんな話より」


「か わ か み 。」



─ぎゃ!!!こわっ!!!



「はい!すみません!先輩と女の子とのやりとりが去年のわたしとリンクして、あの子に嫉妬じみたことを感じてしまいました!!どうもすみませんでした!!」



頭を深く深く下げ、勢いのまま思っていたことを口にしてしまった。



先輩の反応が怖い。怖すぎる。



頭を下げつつも、ギュッと閉じた目を開くことができない。



「…あのやりとりのどこに嫉妬要素があるのかわからない」



……。



だよね、普通そうだよね。



あれで嫉妬するとか、わたし相当だよ。先輩、どん引きしてるだろうな。



でもわたしは先輩に嘘はつけないし(ついたところで即刻ばれるから無意味だし)、正直に言うしかない。



「…先輩のあの子への返しが去年のわたしへの対応と似てて、当たり前かもしれないけど、先輩はわたし以外にも同じ反応するんだなとか思ったら寂しくて…」


「……」


「例えばの話、先に先輩と出逢ったのがわたしじゃなくてあの子だったら、今先輩と一緒にいるのもわたしじゃなくてあの子だったかもしれな…」


「相変わらずとんでもない被害妄想だな。たらればの話なんか、するだけ無駄だろ。今一緒にいるのは、他の誰でもなくお前なんだから」

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