第4話

立ち去ろうとした先輩を、起き上がった女子が呼び止めた。



先輩が振り向く。



どうしてだろう。目が離せない。胸が妙にドキドキする。




「わたし川村春陽と言います!一目惚れしました!わたしの王子様になってください!」



「「──!!!!!」」



まじかー!!!!!



せっ、先輩、なんて答えるの…!?




「その顔でよく言えたな」


「…え?」 


「すげー顔」


「な…っ、あ、やだ、土が…」


「ぶっ」


「ひっ、ひどくないですか?!笑うなんて…!」


「俺が王子なら、あんた召し使いでもやる?」




──!!!!!



こ、これって……




「召し使い?!あんまりじゃないですか?!もういいです!さよなら!!」




─怒り心頭で走り去っていく彼女は、さながら去年のわたしのようで。



他人事にはとても思えない。


心中お察しします。



…というか。



先輩、わたし以外にも同じようなこと言うんだな。



あの子がわたしと同じような反応だったからかもしれないけど、ちょっと複雑…。



寂しいような、悲しいような。

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