6.文化祭にはトラブルメーカー
第57話
お化け屋敷、コスプレ喫茶、焼きそば屋さんに軽音部のライブ。
一年に一度のお祭りに、校内中が浮き足立っているみたいだ。
もちろん私も例外ではなくて、いつもより少しだけ制服のスカートを短くして、右手にはさっき奈々ちゃんの後輩の子の教室でもらった綿菓子を握っていた。
白いふわふわが、口の中で甘く溶ける。
材料はただのザラメだし、作り方だって機械さえあれば至って簡単だけど、普段はなかなか食べる機会がないそれは、なんというかお祭りの味がする。
「ねえ奈々ちゃん、もう私たちのシフトの時間?もうちょっと文化祭楽しみたくない?」
「さっきまで一番楽しんでた人がよく言うわ。」
早足に私たちの教室がある4階まで上っていく奈々ちゃんは、今日も5分前行動をきっちりと実行している。
私も遅れないようにぱたぱたと足音をさせてそんな彼女を追いかけた。
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