2.昼休みにはイチゴオレ

第13話

トン、トン、トン、タッ。


下りの階段の最後の二段に差し掛かった時、そこだけ一段飛ばしてそのまま地面に着地した。


一段くらい飛ばしたからって特に何が変わるわけではないのだけど、急いでる時とか気分が乗っている時はついやってしまう。


「飛ばすのは一段くらいにしとけよ。お前転びそうで危ないから。」


二階と一階の間の踊り場に着地したところで、私とは反対に階段を上ってきた幸坂先生に遭遇した。

先生は長い脚ですたすたと上ってくるから、あっという間に私のいる踊り場までたどり着かれてしまった。


「そこは廊下は走っちゃいけません、って言うところじゃないんですか。」


「でもここ階段だし。俺も急いでたら余裕で廊下走るよ。」

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