第10話
「私、お腹空いてるので遠慮します。」
「いやそれ全然関係ないよね。ていうか、まだ4時過ぎとかだけど。高校生ってそんなに代謝良いの?」
「今日の昼休みギリギリだった数学の課題やってたら、お昼ご飯ほとんど食べられなかったんです。」
「それはまあ、ドンマイ。お前のそういうとこ、なんだかんだ真面目だと思うよ。」
その言い方から察するに、先生はそんなに真面目な高校生じゃなかったのかな、とか想像してしまった。
私の頭に浮かんだ、ブレザーを羽織った今より少し幼い幸坂先生も女の子に大人気に決まっていて、イケメンってずるいなという感想に落ち着いた。
「さあ、俺ほんとにそろそろ職員会議行かなきゃだから、もうここ閉めてもいい?まだ見たい物あったら持って帰っても良いけど、どうする?」
適当な会話をしていただけだと思っていたけど、私の様子もちゃんと気にかけていてくれたらしい。
顔が良い上にさり気なく気遣いも出来るなんて、さらにずるいじゃないか。
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