第4話 2人の従者

レーナに連れてこられたアイルとユリアは服がボロボロだったため、レーナに渡された執事服とメイド服に着替えていた。


「うん、思った通り似合ってるよ♪」


なかなか様になっているアイルとユリアを見てレーナは満足そうにしていた。


「「ありがとうございます。」」


アイルとユリアは少し恥ずかしそうに頬を赤く染めていた。


「さて、二人にはこれから私の護衛兼メイドと執事として働いてもらう事になるんだけど…。その前にどうして二人があんな所に居たのか聞かせて頂戴。」


「はい。実は…。」


アイルとユリアによると、天候不順による作物の不作で口減らしとして森に捨てられたとの事である。


これは良い拾い物をしたようだ…。


とりあえずメイド服と執事服を渡したが、戦闘用の服や鎧等も折角だから作ってあげようかな?


そして二人のために作った物がこちら。


黒翼のブラック全身鎧フェザーメイル『創世級』『EX』


● ミスリル合金をダークフェニックスの炎で鍛え上げた全身鎧。とても丈夫で軽い。


黒翼のブラックフェザーシールド『創世級』 『EX』


● ミスリル合金をダークフェニックスの炎で鍛え上げた盾。とても丈夫で軽い。


黒翼のブラックフェザーヘルム 『創世級』 『EX』


● ミスリル合金をダークフェニックスの炎で鍛え上げた冑。とても丈夫で軽い。


○ ダークエクスカリバー『創世級』 『EX』


● 魔剣と化した聖剣。その刀身は漆黒の色をしている。


これら四つをアイルに


○ 精霊王のローブ 『創世級』 『EX』


● 精霊王の力を宿したローブ。とても丈夫で軽く着ている者の防御、魔防を爆発的に高める力を持っている。


○ 風精のブーツ 『創世級』 『EX』


● 風の精霊の力を宿したブーツ。とても丈夫で軽く着用者の素早さを爆発的に高める力を持っている。


○ 大聖女の杖 『創世級』 『EX』


● 精霊樹ドリュアスの枝と精霊王の力を宿す霊王珠から作られた杖。魔術に極大の補正を与えてくれる。


これら三つをユリアに与えた。


「「ありがとうございます!」」


アイルとユリアはとても嬉しそうに装備品を受け取ると早速装備した。


アイルは黒で統一された黒騎士のような姿に、ユリアも漆黒で統一された黒い聖女のような姿になっていた。


「うん、とても似合ってるね。あ!そうだ。アイルは暗黒騎士、ユリアは宵闇の聖女を名乗ってみたらどうかな?」


レーナがそう言うと何処からかリンゴンリンゴンと、とても綺麗な鐘の音がして、その後にセフィリアの声と思われる女性の声が聞こえてきた。


「個体名アイルと個体名ユリアに通り名が与えられた事により解析鑑定に称号の欄が追加される事になりました。続いて個体名レーナに『始まりの称号を与えし者』を、個体名アイルとユリアに『始まりの称号を得し者』の称号が与えられる事となりました。」


ー との事らしい。


ちなみに確認してみた所、暗黒騎士は剣術に、宵闇の聖女には回復魔術に弱補正が掛かるらしい。後、始まりの○○は特に何の効果も無い物であった…。名誉称号なのだろう。


こうしてこの日、この世界において文字通り称号と言う物が生まれたのであった。


これは余談であるが、この世界に魔力と魔法の概念が生まれたのもこの日であると言われている。


これが今から1000年も前の話である。


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