夢
満は考え出した。
そして、また一ついいアイディアを思いついたのである。これはメタ的な操作となるがR(0)=究極無限とし、R(1)はR(0)の集合内、もしくは定義内に存在しない集合でありR(0)の対立概念─無があるなら非無(有)がある,光があるなら非光(闇)がある,有限があるなら非有限(無限)がある─であり─人間の言語の全パターン内に存在しない、組み込まれていない─、R(0)からは証明も反証も存在の仮定も何もできず、語れず、知ることができず、論理内のものすべてを合併したとしても到達不可能なものをR(1)と定義する。この場合これと似た感じでR(2)もR(3)もどんどん作成できるため、不可知性のタワーが積み重なっていく。
満はこの理論は完璧だと信じていたが、何故か"究極無限内"と大きくスクリーンのようなものに表示された。
満はここで気づいたのだ。究極無限は簡易的に表現するために「人間の言語の全パターンの全体集合」と表しているのであって、真の意味は人間の意識又は無意識により作成された全てではないか。と……
満は更に困惑した。
そこで、満はひとまず今思いついているものを全て実行した。
まず最初にスキル[自己相似性]により、超えるのが難しい究極無限を複数個生成した。
そして、その生成されら究極無限自体に様々な法則を課していった。
自己言及やら自己超越やら自己階層など大量に課していったが、究極無限の「人の考え」に区分され全て究極無限内となった。
ここで、人の考えを構成する言語自体を2次元─平面上で構成される文章、これは間接的に2次元でしか脳は考えられないということである─と扱うと、3次元での考えにはアクセスできないということになるため3次元言語空間を作成する。これにより人間の論理を超えるというよりかは、実体自体を拡張することに成功した。これは結果的に究極無限を超えていることとなり、この次元は巨大基数のZFC証明不可能の階層と同等レベルまで存在する。
またこれらも"人間の考え"に入ると考える人もいるかもしれないが、これはあくまでレプリカの話であり真の方は語られない、そして逃げ続けるため実質的に究極無限内には入らない。
そう結論を出した満なのだが、現状のスキルではどう頑張ってもその理論に到達するのは不可能であった。
この拡張式の究極無限に到達するには最低でも、言語を自由に解釈できるスキルとそれから構成されたものを実体化し適応させるのが必要だったのだ。
そして、そのようなものはZにもSにもEXにも存在しなかった。
ここで、満はスキルを融合させて上位のスキルを作るスキルだと上限を突破できるのかな?と思い、Zランクのスキル10個を融合させると激しく光りVランクのスキルができたのだ。
その誕生したVランクのスキル[拡張設定]を使用することにより、究極無限の考えを平面化し、それを超える考えの立体化。これをすることにより2次元思考の人間の論理─数学や物理学、哲学、そして人間が考える全ての論理、文章、意味ある文字列は二次元をベースに描かれている。この2次元を多次元化することにより究極無限の人間の次元論理では通常考えられなかった概念を描き出す─を超える。これを自身に適用することが可能であったのだ。
それを行うとあのばぁさんが現れ衝撃的なことを言った。
「別にそんな面倒くさいことしなくても究極無限超えられるよ」
そう言い、ばぁさんはそれを説明し始めた。
その説明の内容を簡単に表現したのだが、それは意味がわからないようなものであった。
まず究極無限の論理を独立した一層の論理と考え、それより上位の独立した論理層は知り得ない、語り得ないという下位の論理層全てを合併しても到達不能であり、論理の層というのに論理の断面というものが生成され、これ自体が下位の論理層の限界を表すそうだ。そしてこの論理層には一つ一つの論理層に限界があり、人間の論理層だと人間の論理層というのは実質的に人間の階梯であり、その為人間が表せる最大の概念分の階梯の上昇とすると、人間の論理層の限界が見えるんだと。
階梯をK(n)=n段階目の階梯と表すなら、K(α) (人間の表しうる最大の概念α)と表現するのだと。正直言ってこんな事考えても人間の考えだから論理に入ると思うのだが、真の意味では超えているらしい。
またこの論理層はさらに拡張することができ、超論理層を作成することができる。これは論理層自体を巨大な論理と見立て、その論理層自体よりも上の論理の何番目の階層かを階層化したものが超論理層である。
この繰り返しをR(α) (αは任意の概念)とまとめたものが論理関数であり、そこから
R(0,α)=R(α)
R(β,α)=R(β-1,α)^α
R(0,α)R(0,α)=(任意の論理層)に対する任意の論理層と拡張した二変数論理関数とするならば超えられるのだろうという。
ここで満は最後の二変数論理関数について質問した。
「最後のR(0,α)R(0,α)の奴ってどうなってるんですか?」
そう問いかけると丁寧に答えてくれた。
「例えばR(0,0)は論理層、R(0,1)は超論理層、R(0,2)は超々論理層、この場合R(0,0)^2=R(0,0)R(0,0)は論理層に対する論理層であり、これは超論理層に該当する。つまりR(0,1)となるわけじゃ。ちなみにこれを多変数に拡張するとじゃな…
R(0,0,0…0,β,α)=R(0,0,0,…0,β-1,α)^α
R(β,0,0,…0,0,α)=R(β-1,α,0,0,…0,0,0,α)
こんな感じになりR(5,6)に対するR(5,6)などができるようになるのじゃ」
そのような説明を受けた後にばぁさんが「う〜ん…それじゃなんか色々と教えちゃって試練としての意味がないから、今回は適当に報酬を与えるとするかのぉ。あとVスキルも解放されたことだし、権能を与えることにするかぁ」
そうばぁさんが頭をかしげながら言った。
満は権能とは何か知らなかったので、ばぁさんに聞くと「スキルよりも優先度や能力、それら全てが非常に高いもの」と教えられた。
その権能を確認する為に満はステータスオープンと呟いた
```
名前:清水
出身地:日本
種族:
レベル:3→3→3→3→3
攻撃力:3→3→3→3→3
防御力:3→3→3→3→3
素早さ:3→3→3→3→3
魔力:3→3→3→3→3
【スキル】
SP:3→3→3→3→3
・■・1.0E+68:MAXランク
・アクセス(vMAX):MAXランク
・超次元成長加速(vMAX):MAXランク
・超次元成長倍速(vMAX):MAXランク
・否定神学:MAXランク
・超越的メタ言語:MAXランク
・自己相似性:MAXランク
・拡張設定:Fランク
【権能】
・オメガの本質
【称号】
・ラビットスレイヤー
・究極超越的難易度の覇者
・ドラゴンスレイヤー
・キングスレイヤー
・天上五王
```
満は新しい権能という欄と共に権能[オメガの本質]が追加されており、これはどのようなものかばぁさんに聞いた。
するとばぁさんは「それは自分で確認して」としか答えてくれず、そのまま夢の中は白の光りに包まれた。
「ウッ眩しッ」
そう言った瞬間夢から醒めた。
---
ステータスで前々から登場しているコンウェイのチェーン表記の定義
コンウェイのチェーン表記の定義:
a→b→c=a(↑^c)b
a→…→z→1=a→b→…→z
a→…→z→1→…=a→b→…→z
a→…→y→z=a→…→(a→…→y-1→z)→z-1
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