ダンジョン攻略
満の後ろには、使い魔として人型になったリュファスが付いてきておりエルワード国の門で、それを不審がった門番が満を止めた。
「あんた、今日その変な使い魔みたいなの連れてきてたか?さっきあそこの森の方で、巨大な大樹のゴーレムみたいなやつが現れてたから、結構守りが厳重になってるんでね。その使い魔が魔獣とかでエルワード国内で暴れたら大変だから、ちゃんと契約してるかどうか確認してもいいか?」
「別にいいぜ」
そう満が答えた後、少し検査して無事エルワード国の中に入ることができた。
「なぁジンクス……ここって何が有名なんだ?」
「ここは、特に有名な所はありませんね……強いて言うなら、ダンジョン…ですかね…」
「ダンジョン?」
「ご主人、ダンジョン知らないのですね…」
そうリュファスが言った。
「満さん!ダンジョンっていうのは無尽蔵に魔物が湧く階層構造になっている建造物?です!」
「なるほどねぇ〜じゃあそこに行ってみるか」
満は近場にある初心者用のダンジョンであるビギナーダンジョンに向かった。
その道中で猪亭という店があり、その猪亭のイノシシのステーキが分厚く美味しくて、ガブガブ食べ腹一杯になったり、ここの森にいる森羅の守護者ことリュファスの神話が書いてある本を読みながら、リュファスがツッコミを入れていたり結構楽しい時間を過ごしていたら、いつの間にかビギナーダンジョンについたのである。
「やはり、初心者用のダンジョンというだけあって沢山人がいますね」
「これってそのまま入っていいよな?」
「ご主人、入るとき用に手続きが必要じゃ。ダンジョン内の殺人事件の防止などが必要じゃからな」
そうリュファスが言い、受付のところに行き手続きを済ませた後に観光がてら、ビギナーダンジョンの中に入っていった。
ダンジョンの中は思った以上に整備されており、色々な場所で戦闘の音が聞こえる。
ほとんどの初心者冒険者はチームを組んで活動するため、ビギナーダンジョンに出てくるゴブリンには苦戦せず倒していってる。
満達も現れたゴブリンをワンパンして進んでいくと大きな階段が現れた
「これは?」
「これは、下層部分につながる階段ですね。ビギナーダンジョンと言えど、下層に行けば初心者殺しとも言われるスライムなどが大量にいますね」
「スライムって初心者殺しなんだ(松明で焼き殺したから強さがよくわからん)」
「まぁ、スライムは急に顔にひっついて窒息死させますから、十分初心者殺しですね」
そうして、階段を下っていると1階層の整備された空間とは違いTHE・ダンジョンのようなジメジメした空間になった。
「スライムがたくさんいますね……」
「よし!ジンクス!この階層内のモンスター全部駆逐してこい!」
「わかりました!」
ジンクスは0秒に近いスピードで全モンスターを討伐してきた。
そして、この階層内に「何が起きた!?」という冒険者の声がたくさん聞こえた。
「まぁ急に目の前のモンスターが消えたらそうなるわな」
そう思いながら、迷路のようなこの階層を色々と探索し、また巨大な階段を見つけ下った。
「ここが、3階層目か…!」
3階層目はゴブリンとスライムのハイブリッドみたいな階層であり、ここに来る冒険者は少ないそうだ。
「もうぱぱっと攻略するか!」
「そうしますか!」
これ以降はなんも進展も無かったので、一気に攻略して最下層に到達した。
「なんか、ボス部屋みたいだなぁ」
「ご主人、ここのボスは暗黒の騎士というモンスターじゃ」
「暗黒の騎士ねぇ…中二病みたいな名前だな……」
少し満は笑いながら、ボス部屋の前にある大きな扉を開いた。
そして、ボス部屋のような大きな闘技場に入るとボス部屋の大きな扉が閉まった。
「言い忘れましたが、満さん!ここどちらかが死ぬまで出れませんよ!」
「え?まぁ勝てると思うけど…」
そうするとボス部屋の天上がパカッと開いて、上から黒い鎧に身をまとった騎士が現れた。
「こいつがリュファスが言ってた暗黒の騎士か?」
そう確認を取るためにリュファスの方に首を向けて油断した瞬間に一瞬で距離を詰められ、切られた………と、満は思ったが実際は防御力が高すぎて暗黒の騎士の大剣が折れたのだ。
これには、暗黒の騎士も困惑しておりその隙に満は暗黒の騎士の顔面をぶん殴った
殴った瞬間に暗黒の騎士は灰になり、一切ハラハラドキドキしないダンジョン攻略が終了した。
ダンジョンから出て、エルワード国を少し探索し、ついでに冒険者ギルドで依頼を受けてそれをクリアするのを3時間ほど繰り返して、観光?というより依頼攻略とダンジョン攻略でほとんど時間を潰して宿に帰り寝た。
─ちなみにリュファスの寝る所は別で用意してあげた─
朝になり、今日はどうしようか宿屋から出て考えていたら、怪しい老婆の商人が満の方に近づいてきた。
「あんたたち……うちのポーションを買っていかないかい…?」
「いえ、別に今は要らないです」
「あぁそうかい」
そう言い返っていった。
1時間散歩して時間を潰していたら、急に街の中央から人の悲鳴が聞こえたので、何があったのか見に行ったらさっき来た怪しい商人が、黒い虎のようなものに乗って、その虎を使って人を食っていた。
「これ助けに行ったほうがいいよね?」
「そう……だね…」
「ご主人、行きましょう」
黒い虎を倒しに急いで向かったが、その時にはもう遅く住人は食い殺され、討伐しに来た騎士団の騎士達は美味しいご馳走として、食われていた。
「おい!ばあさん!何やってんだ!」
「あれ…あんたらは、わしのポーションを買わなかった無礼者じゃないか!」
「一旦話そう!」
「い〜や……無理だね」
そう老婆の商人が言った瞬間に満のほうに黒い虎が向かってきたが、満がデコピンをすると黒い虎は一瞬で消滅した。
虎が消滅すると同時に上に乗っていた老婆は地面に倒れた。
「なんだい!あんたのその力は!」
その後老婆は普通に逮捕された。
老婆は牢屋の中でずっとぶつぶつと何かを言っているらしい。
そんなことは置いといて、満は次はエドワールを超えた先にあるエルフの国であるエルファリアに向かうために荷物を魔道具の袋の中に入れた。
「よし!全員馬車に乗れぇぇぇ」
そう言ってジンクスとリュファスを大きい豪華で貴族が乗りそうな馬車に乗らせて、エルファリアへと向かった。
「まとめたとしては、エルワード国で変わった点は、新しい仲間と初めてのダンジョンを攻略した所かな。次はもっと面白い事があるだろう!」
そう言った満に少し言いづらそうにジンクスが「実はエルファリアってエルフ以外の入国禁止なんですよ」と言った。
「え?」
「そうなんですよ…………」
「じゃあエルフに変装するしか無いってこと?」
「おそらくそうなりますね………
その時無口だったリュファスが急に口を開き「ご主人、わしがいれば普通に入れますぞ。たぶん」と言った。
「まじ?やっぱり森の守護者だから?」
「今までエルファリアに出入りしたことはないんじゃが、わしに対するエルフの扱いから恐らく入れるという話じゃの」
「そうだったら楽になるなぁ」
そう呑気に話していると、馬車が泥にはまったらしく馬車から降りてそこから出れるように馬車を押したら、後ろから弓矢で胴体を射抜かれた。
それには睡眠薬が塗っており、だんだんと眠くなっていき、満は眠った………と相手側は思っておるが、ほんとは普通に起きている。
満はテレパシーのような感じでジンクスとリュファスにも眠るふりをするように言った。
満に弓矢を放った相手側の盗賊のような人は満とジンクス、リュファスを縄で縛り住処のような場所に運んだ。
ここから、察するに御者もこの盗賊との仲間か脅されたのだろう。
そんなこんな考えていると、盗賊のボスのような人が現れた。
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