第24話
「キラーズライフ」24
ー夜ー
ー山奥ー
リア「・・・」
刃月「・・・」
50分以上は歩いただろうか…?
俺とリアは山奥まで来ていた…
その間…リアも俺も…ずっと口を閉ざしたままだった…
そして…リアが突然足を止めた…
刃月「んぁ?どうした…?」
リア「・・・」
刃月「リア…?」
リア「・・・」
リアは…前を向いたまま、こちらに振り返らない…
ほんの少しの間…静寂が訪れた…
そして…リアが固く閉ざしていた口を開いた…
リア「あのね…刃月…」
リア「わたしね…刃月が救ってくれて…刃月が私のことを一生懸命考えてくれて…とっても嬉しかったんだ…」
刃月「お、おう…まぁ俺がお前の主人を殺したからただ拾っただけのつもりだったんだがな…?笑」
リア「ふふ…わたしはね…そんな不器用だけどとっても優しい刃月のことが大好きなんだよ…?」
刃月「!」
刃月「そりゃあ、俺だっていつも明るくて可愛い笑顔を見せてくれるリアのこと好きだぜ?笑」
リア「うん…わかってる…」
リア「でもね…?刃月…」
リア「わたしは…どうしてもあなたを殺さなくちゃいけないの…」
刃月「・・・」
刃月「ふぁ…!?」
刃月「な、何の冗談だ?💦ドッキリのつもりならやめ…」
リア「ドッキリなんかじゃない…!」
刃月「ッ…!」
そう言って振り返る彼女の…綺麗な紫色の瞳からは…溢れんばかりの涙で…頬(ほほ)を濡らしていた…
刃月「ど…どうして…」
リア「ねぇ…刃月…覚えてる…?約1ヶ月前…あなたが殺した…ある夫婦のことを…」
刃月「ある夫婦…?」
そう言って俺は自分の思考を加速させる…
約1ヶ月前…?俺が殺した夫婦…?
いったい…誰のこt…
刃月「ッ…!」
〜「キラーズライフ」1〜
気づいたときには遅かった。
俺の視線の先には見知らぬ夫婦がいた。
俺は少しずつその夫婦に近づく…
すると男の方が言った。
???「ま、待ってくれ!私には**娘**がいるんだ!」
刃月「だからって見過ごすことはできねぇなぁ…」
〜現在〜
刃月「ま、まさか…!!」
リア「そうだよ…」
リア「刃月は殺したんだよ…!私の家族を…!!」
刃月「そ…そんな…馬鹿な…!」
俺はいったいなんてことを…ッ!!
リア「刃月…わたしね…全部思い出したんだ…」
リア「どうして記憶を失ってたのか…どうして人を殺せたのか…」
リア「"紫の涙"って…私のことだった…!」
刃月「な…なんだ…と…?」
〜「キラーズライフ」22〜
蛇碌「まぁ無理もない…あんなことがあったあとじゃ記憶が飛んでも仕方がない…」
あんなこと…?
蛇碌「君の過去…約1ヶ月前に何が起こったか…全てを話そう…」
・・・
蛇碌「まず1つ、君の両親はすでに他界している」
リア「・・・」
リア「えっ…?」
蛇碌「2つ、約1ヶ月前、それはとある殺し屋によって殺害された」
蛇碌「その殺し屋は君の両親を殺害したあと、すぐさま現場を離れた」
蛇碌「しかし、そこで問題が起こった」
蛇碌「いたんだよ…その現場に…その両親のたった1人の娘である君が…!🫵」
リア「!」
そうだ…
思い出した…
私はあの日…お父さんとお母さんと一緒に…
蛇碌「おかげで君は記憶を失い、君の両親の商会に多大なダメージを与え…罰として君が奴隷になることになってしまった…」
蛇碌「そして、3つ…問題の両親を殺害した殺し屋…その人物は…」
蛇碌「チャールズ事務所所属、等級9段、**黒鉄刃月**だ」
リア「!?」
うそ…
刃月が…
そんなこと…
蛇碌「そして、君はそんな彼のライバル事務所、ここ街灯事務所に所属する等級1段の殺し屋…!」
蛇碌「"紫の涙"だ…!」
リア「・・・」
私は驚きすぎて…言葉が何ひとつ出せなかった…
だから…私があの武器を初めて手に取ったとき…妙にしっくりくると思った…
蛇碌「どうだ…?ここまで言っても何も思い出せないか…?」
リア「・・・」
リア「少し…家で考える時間をください…」
蛇碌「わかった。少し休暇を取ってくるといい」
蛇碌「ついでに敵(かたき)もな…」
リア「!」
〜現在〜
刃月「そんな…ことが…あっていいわけ…」
リア「だからごめんね…刃月…」
リア「私のために…」
リア「**死んでちょうだい…?**」
つづく…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます