第3話
「キラーズライフ」3
その後、俺はリアを自分の家に連れ帰っていた。
ー車内ー
リア「ねぇ…刃月…」
刃月「んぁ?どした?」
リア「殺し屋に等級って何段あるの…?」
刃月「まさか殺し屋に関する質問が出るとは思ってなかったなぁ…」
リア「・・・」
刃月「まぁいいさ…こっちの仕事についても教えておこう」
刃月「この世界で殺し屋は割と一般的な職業だ」
刃月「事務所で依頼を受けて、ターゲットを始末して、報酬を受け取る」
刃月「すごく単純な仕事だが、簡単ってわけじゃない」
刃月「素質のある者にしか成し得ない仕事でもある」
刃月「実際、殺し屋が逆に殺し返されるなんてこともざらにある」
刃月「そして、事務所では依頼達成の総合的な割合によって等級が振り分けられる」
刃月「等級は20段から1段まであって、その中でも1段にまで到達した者には"色"と"異名"がセットで付けられる」
刃月「といっても1段にまで到達できるのは片手で数えるほどしかいない」
刃月「その等級の中で俺は9段…まぁごく普通の殺し屋って感じだ」
刃月「これで満足したか?」
リア「うん…満足した…だけどもう1つ質問してもいい…?」
刃月「なんだ?」
リア「刃月ってどうやってあの男の剣を止めたの…?」
刃月「お前もそれを聞くのかよ…」
リア「ダメ…?」
刃月「ぐっ…お前それわかっててやってないだろうな…?」
刃月「って言っても…なんでか知らねぇけど止められたってしか言いようがねぇんだよなぁ…」
リア「うそ…だってあの男…等級7段って言ってた…9段の刃月が止められるわけがない…」
刃月「別にたまたま止められたってだけかもしれないだろ…それにあの男が嘘ついてた可能性もあるじゃないか…」
リア「・・・」
刃月「はぁ…まぁなんでもいいだろ…『お前を救った』ただそれだけだ」
刃月「あと、そうこう言ってるうちに着いたぞ。ここが今日からお前の我が家だ」
リア「思ったよりも大きくて立派なお家…」
刃月「そうだろ〜?って言っても人を殺して得たお金で建てたんだけどな…笑」
リア「それでも立派なお家…」
刃月「そ、そうか…?」
リア「うん…」
刃月「・・・」
刃月「とりあえずうち入るか…笑」
リア「うん…!」
こうして今日から俺の家に新しい家族が1人増えた。
つづく…
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