寄り添う距離

第34話

次の日の朝、拓海はやっぱり家に迎えに来てはくれなかった。




これを答えとするなら、間違いなくあたしは失恋だ。







でも、がんばったじゃないか、うん、そう自分をたたえて家を出た。




そうでもしないと学校に行けそうもない。




相変わらず弱いあたし。







いつものように拓海の家の横を通り過ぎて、その先にある角を曲がった。








と、その瞬間。




驚きすぎて心臓が止まるかと思った。




そこに立っていた、その人に。

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