第15話

玄関を開ける手が震える。



どんなことを思ってるの?



どんなことを、言われるの?



ゆっくりと開く扉とともに



雅弘の姿が見えて、



堪えていたはずの涙が、ポロポロと溢れでた。





雅弘は、



「部屋、行こうか」



そう言って、あたしの肩を抱いた。



怒ってると思っていた雅弘の表情は優しくて、



余計に涙が出た。

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