第8話
そのまま保健室に行って、私はズボンとパンツと生理用品を借りた。
すぐにトイレで血だらけの体操ズボンとパンツを脱ぎ、清潔なものに着替えると、ようやく私は落ち着きを取り戻す事が出来た。
トイレの個室から出た私の目に、手洗い場の前でボーッと突っ立っている紫織の姿が映った。
「上田さん、ありがとう。
びしょ濡れになった吉本と澤田見て、何かスッキリしたよ」
私がそうお礼を言うと、紫織は初めて笑顔を見せて、小さく首を横に振った。
「私も初めての時そんな感じで、みんなにバレちゃったから・・・
もしかして、初めて?」
「うん、実は・・・多分、学年で1番遅いんじゃないかな」
「そっか。仕方ないよね」
そう言う紫織が、何だか急に大人の女性のように見えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます