第7話

その時だった。


吉本がいきなり「ギャーッ!」と大声を上げた。


どこからか、すごい勢いで水が飛んで来たのだ。


辺りを見回してみると、水飲み場の端っこから伸びているホースを掴んだ紫織が、吉本達に水をぶっ掛けていた。


「冷てぇ!何するんだ、お前!!」


そう言って怒った吉本と澤田は、紫織の方へ走って行こうとした。


私はそれよりも早く紫織に近付き、彼女の手を掴んで校舎の中へ駆け込んだ。

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