第22話

「そうか?残念だなぁ、私の手料理を食べて貰いたかったのに……」

 清一郎は本当に残念そうだ。

「それは又、次でも良いだろ……?」

愛丸はそう言いながら(完全に主夫してるな……)

と思って溜息を吐いた。

男所帯が長いせいか、今ではもう、家事が清一郎の趣味のようになってしまっていた。

本人は至って楽しげなのだが、愛丸はそんな清一郎に時折哀愁さえ感じてしまうのだ。

「それより、今晩彼、俺の部屋で寝かせるから」

愛丸は、ミリアを独りにしておくのはやはりマズイと思ってそう言った。

「お前、まさか……」

「まさか……何だよ?」

「男に走ってないだろいな?」

「はぁ?ンなわきゃないだろっ!何考えてんだよッ」

「大体、男を連れて帰る事自体、普通じゃないし……」

清一郎は顎に手を当てて考え込む。

「あのなぁ……」

「どっちにしても、健全な男子が二人して同じ部屋に寝るのはあまり感心しないな……」

「どっちにしてもじゃな~いっ!俺は男になんか走ってないっ!それに健全なら別にどうって事ないだろッ!! 」

「しかも同じ布団で……」

「誰が同じ布団で寝るって言った!? 人の話し聞いてんのかよっ……ったくぅ!」

「違うのか?」

清一郎はこれを平然とした顔で言ってのくるのだから呆れてしまう。

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