第53話

◇◇◇



「何だか、甘い臭いがするね。」


午後7時すぎ。

帰ってきた理人さんは部屋に入って数歩のところで足を止めると不思議そうな顔をした。


「おかえりなさい。パンケーキ作ってて…すいません匂いキツイですね。」


七彩の怒涛のおかわり攻撃が止まず、ほんの少し前までパンケーキを作っていたせいか部屋中に甘ったるい臭いが充満していた。


あの人形、細い体型とは裏腹に胃袋は底なしである。

下手すると壱さんより食べてたんじゃないだろうか。


「…あぁ、そういえばそうだったね。」


「……え?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る