第32話

「…?どうして?そんなことはしないよ。」


「じゃ、じゃあ、どういことなの!?さっきからくどいよ理人君!」


その通りである。

今だけはあたしと七彩の意見はぴったりだ。


「ここで働いてもらうよ。……あぁ、鬼蜘蛛としてじゃなくて…ね。」


「「「…………は?」」」


いやいやいやいやいや、益々どういうことだ。

あたしは何をすればいいんだ。


考えることを放棄したのか壱さんも七彩も、もう何も言わない。

当の本人のあたしも何も言えなかった。

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