(4)大学・講義室

第47話

「お~い、かんか~ん!」

講義が終って。

講義が始まるギリギリに入ってきた悟志が後ろの席から僕を呼んだ。

僕は振り返って、悟志のところへ歩いていく。

「相変わらず、元気だな。京平さんとは上手くいってるようで」

そういってやると、悟志は照れたように笑った。

その笑顔を見ると幸せなんだろうな、と思う。

「そ、そういえば、かんかんは今日暇~? オレ暇なんだけど、映画観にいかないか?」

悟志は覗きこむようい僕を見た。

普段ならこんなに嬉しいことはない。

けど、今日は。

「ごめん、先約があるんだ」

そう、もうすでに予定が入っていた。

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