第37話

今、何を言ったんだ? この人。

悟志がサボリ…?

信司さんは言葉を続ける。

そうとう、酔っている。

でなきゃ、こんなことを言わないだろう。

「途中までは、俺と作業してたんだよ、悟志も。でもさ、彼氏が仕事終ったから会わないか、って電話が来たとたん、『かえる。ごめん、信司。最近あえて無かったからさ』だと。俺は『いいよ、いってらっっしゃい』っていうしかないじゃんか? だって俺あいつのことが好きなんだから…」

饒舌にしゃべる信司さんを、僕はただだまって観ていた。

体が震えた。

悟志が男と付き合ってたのは知ってるのに。

何で、イライラするんだ?

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