第9話

話を元に戻さなきゃ。

俺は口を開いた。

「あ、えと、さ。聞きたいことがあるんだけど」

言った。

いった。

いったぞ。

このまま、言葉を続けなきゃ。

とか、おもってると、京平がタバコを消してまた俺の上に重なる。

「じゃ、お互い悪かったってことで、な?」

言いながら、首筋を舐められた。

「っん……」

その感覚を憶えてる俺は反応してしまう。

じゃなくて!!

聞きたいこと、聞かなきゃ…。

再び俺は京平を押し返す。

京平は完全に怒ったようだ。

「なんだよ!!一体」


「キス」

やっとそれだけ言った。

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