(2)レンタルビデオ屋

第3話

「女のこですか、あんたは」

バイト先のレンタルビデオ屋の休憩室で。

何でも俺のことをお見通しな、仕事場の同僚、信司はいった。

俺の不満話を聞いての第一声が、この言葉だった。

「だよなあ…。女のこみてえだよな?」

ずるずると机につっぷして、俺は頭を抱えた。

「あんま、考えないほうがいいんじゃないか? ってかさ?ノーマルの人と付き合えるだけで嬉しいって言ったの誰だっけ?」

信司は容赦ない。

はいはい。そういったのは、俺ですよ。

信司は更に続ける。

「付き合えると思ってなかった。告白して、OK貰えて、もうそれだけでいい、って」

ああ、もう。

言わないでくれ。

京平は俺のバイト先によくビデオ借りに来ていて。

ぶっちゃけ、一目惚れで。

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