第7話

同居人は、オレをマジマジと見、有也に問いかける。

「有也、この人は?」

有也はにっこり笑い答える。

「拾った」

はあっ!? オレは驚いて口を開けた。あいた口が塞がらないとはこのことだ

オイオイ。そりゃあ、無いだろう。

「はい? どういう意味ですか?」

思わず、有也に聞いてしまう。

「そのまんま。だって、本当のことだし」

「まあ、その通りといえばその通りなんだけどな? もっと違う言い方できない?」

オレがそういうと、有也は笑った。

「そうだね。訂正~。渉、この人はねえ、記憶喪失になっちゃったらしい直気くん。公園で会ったんだ。何も思い出せないそうなんで、暫くここに住むよ。いいよね?」

確認するように有也が渉に問いかける。

てか、オレずっとここにいていいんだ。

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