第28話
せっかくの平日の休みだからと買い物に出かけた。
あちこちと洋服を見て回ってから、やはり気になったのは本屋だった。
自分の担当の先生はもちろん、各本屋さんでどんな本を推しているのかも気になる所だ。
私がよく行く本屋は駅前の高層ビルの4フロアを占めていて、都内でも五本の指に入る売り場面積のところだ。
早速小説のコーナーをじっくり見ていると
『咲羅、さん?』
「えっ、」
そこには会いたくて仕方がなかった姿があった。
「柾木さん、え、あの」
『本を買いに来たんです。咲羅さんは今日はお休みですか?』
「はい」
『こんな所で会うなんて、なんだか嬉しいですね』
「…………はい」
柾木さんにそんな風に言われて喜ばない人なんていないんじゃないだろうか。
昨日会えなかったから、しばらく会えないはずだったのに、今日こんな風に会えるなんて出かけてきて良かった。
神様からのプレゼントに違いないなんて大袈裟にも思ってしまった。
『あの、もしお時間が合ったらお茶でもどうですか』
さらに大きなプレゼントが届いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます