第24話
「んだよ。担当の先生から褒められて、明日休めて、なんでそんなテンション下がることあんだよ」
「下がってません。少しばかり疲れが出ただけです」
「ふーん」
Un capriccio、行けないのか…。
そうだ、先生の所に行かなくてもお店に行ってみようか。いや、もしそれで小野田さんに出くわしたら、せっかく井村先生の所へ代わりに行ってもらうのになんだか悪い気がする。
かといって、明日は休業日みたいだし。
そんな風に集中力を欠きながら仕事をしていたせいで、終わったら帰っていいと言ってもらったのにも関わらず結局定時までかかってしまった。
肩を落とし席を立ってカバンを持って帰ろうとした時
「藤崎」
「………はい」
まさか、この上何か頼まれるんじゃないかと身構えた。
「メシ行くか?」
「めし……」
「そう、メシ。奥沢も行くけど」
「……行きます」
私の所属している部署は比較的仲が良く、隣席の仲川さんと私とあと何人かでたまに飲みに行くことがある。そこに仲川さんの同期の奥沢さんもよく参加する。
今日はこのまま帰って自炊する元気もなくなったのでその"メシ"に参加することにした。
"メシ"とは言ってたものの、レストランとかではなく、たまに行く居酒屋ダイニング的な所へ行くことになった。
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