第19話
「え、そうなんですか!昨日、らなちゃんのお弁当の下ごしらえしてるのを見て手際の良さにびっくりしたんです。でも、ちゃんと家事分担してくれるのって理想です」
「フフ、本人に言ったら喜びます。褒められて伸びるタイプの典型みたいな人なので」
そう言って笑った先生は幸せそうだった。
今回は緊急事態で原稿が間に合わなくなりそうだったけど、先生はこれまで遅れたことはない。
それは、旦那さんのこうした協力があってこそなんだと思った。
好きな人と一緒に生活するって幸せなんだろうなと思った。
亜沙美に言ったら、まずは柾木さんへの推し活じゃなく、行動してから言えと叱られそうだけど。
先生は執筆を再開して、私はらなちゃんと保育園へと向かった。
「はぁ~」
「ん?らなちゃんどうしたの?具合悪い?」
「ううん、わるくない……あのね、おてがみもってきたんだけどね……」
「渡すの緊張する?」
「うん……わたせるかな……」
「そっか、らなちゃ、」
「ら〜なちゃ〜んっ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます