第17話
「らなちゃん?」
「もうあえなくなっちゃう、」
「……らなちゃん、引っ越しちゃう前に好きな人に好きだよって伝えたらどうかな?」
「はるとくんに?」
「そう。はるとくんに好きです、忘れないでねって」
「うんっ、らな、はるとくんにおてがみかく」
「いいね、喜んでくれると思うよ」
私はお手紙を書き始めた、らなちゃんと先生の姿を見守りながら、夕飯の準備に取りかかった。
仕事を終えたて帰宅した先生の夫である佐々木さんに事情を説明して夕食を食べ終えて、日を跨ぐ少し前になった頃
「フーッ」
「休憩されますか?コーヒーでも淹れますね」
「あ、ありがとうございます」
柾木さんのアイスラテが飲みたいな、なんて思いながら、自分が淹れた少し苦みがあるコーヒーを飲んでいると
「藤崎さんのおかげで原稿、午後一に間に合いそうです!いえ、間に合わせますっ」
「ホントですかっ!ありがとうございます!」
「私もホッとしました」
「では、私また明日来ますね」
「え!?今夜はどうするんですか?」
「会社から泊まりの了承は得てるのでホテルに、」
「そんなっ、うちに泊まって行ってくださいっ」
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