第13話
散々な思いをしてやっと保健室に辿り着いたものの、保健室に先生がいないときた。
結局、慣れているとか言う清水に手当てをしてもらうことに。
得意げに話していた割に、清水は二種類の湿布の箱を持って首を傾げている。
なんだよ、やっぱ出来ねえんじゃん。
しかしそこで小崎が清水に助言をしたのには驚いた。
「あ、最初に氷嚢か何かあれば冷やした方が……」
しかも微妙に詳しい。
よく知ってるね、と感心したように言った清水に、小崎は「捻挫、わたしもよくしてたから」と苦笑しながら返した。
驚く清水に、「昔の話だから」と誤魔化したが、小崎のような暗いやつが捻挫なんて頻繁にするものだろうか?
小崎は、クラスで嫌がらせを受けてはいたが、身体的な暴力は振るわれていない筈である。
もしくは、俺の知らない所で――いや、そこまで馬鹿な奴はクラスにはいないだろう。
それとも、親に暴力を受けているという噂は本当だったのか――。
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