第2話

「おい小崎、また無視ー?」




「…………。」




「ひでえなあ小崎。おい、川辺、小崎サン俺のことシカトするんだけどー」




「マジー?小崎さんひでぇー」




小崎秋をからかうのは、とても楽しかった。



俺が声掛けると、唇を噛み締めて今にも泣きそうな顔になって、でも絶対泣かない。



拳を強く握りしめているあたり、本人はいじめられているという自覚はあるのだろう。






俺が話しかければ、大抵のやつは笑顔を向ける。ヘラヘラと媚びたように笑う。





小崎秋、お前くらいなんだよ、こんな反応をするやつは。

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