第16話

「ヒロト……、どうして?」



「いや、あっちの道を歩いてたら、ユウに似ている人がいるなって思ったんだ。まさかと思ったけど、追いかけずにはいられなかった。でも、追いかけて良かった。本当にユウだった」


久しぶり、と微笑まれて、頷くことしか出来なかった。



突然のことに動揺して、なにも考えることができない。




どうして。



なんで。


今、このタイミングで。




「なぁ、ユウ、今時間ある?」



「……うん、あるけど、なんで?」



「少し話せないかな、と思って」



「うん、大丈夫。私も久しぶりに話がしたいな。どこかお店に入る?」



「そうだな。でもその前に、せっかくだから、露店見ながらちょっと歩こうか」

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