第15話
「え、ちょ、なに……?」
よろめく足をなんとか踏みしめて視線を上げた時。
そこで目にした人物に。
今、夢を見ているのかと思った。
うそ。
どうして……。
だって、目の前に立つ人物は。
「……ヒロト」
その人、だった。
「ユウ、よかった。本当にユウだった」
目の前の人物は額に汗を滲ませて、嬉しそうに笑顔を浮かべた。
懐かしくて、変わらない笑顔に、胸がぎゅっと締め付けられる。
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