第45話
俺はその可愛すぎる反応に思わずフッと笑ったあと、ゆっくりと唇を重ねた。
熱い。熱い方は俺なのか、彼女なのか、わからない。
初めて触れた彼女の唇は、びっくりするくらい柔らかくて、もう少し味わっていたい気持ちをグッと抑えて俺は唇を離した。
「俺と、付き合って」
目の前の彼女は赤い顔をさらに赤くして、少しだけ唇をキュッと噛んだあと、頷いた。
確信犯、と言われてしまえば正直否定できないけど、それでも彼女が頷いてくれたことが死ぬほど嬉しい。
「…」
「…」
嬉しさが徐々に込み上げてきて、彼女のことを抱きしめた。
「俺の」
俺の。俺のだ。あれだけ遠かった人が、今はこんなにも近くにいる。
俺はしばらく抱きしめながら彼女の背中を撫でていた。
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