第41話

「ソファー座っててください」




彼女はそう言い残してキッチンに行った。



全体的にナチュラルウッドっぽい感じを基調とした部屋だった。



ソファーにはクッション代わりのようなふかふかのくまのぬいぐるみがあってかわいい。




「コーヒー飲めますか?」




とキッチンの方から聞こえてきたので、うん、と返した。




「とりあえずこれで温まってください。」




コーヒーの入ったマグカップを渡してくれた。



あったかい。俺やっぱり冷えてたんだ。彼女と会うと寒さなんか吹き飛んでしまう。



ヒーターまで俺の方に寄せてくれる。




「ありがとう」




すると彼女は、あ、という顔をした。




「久貝さん、夕食って食べられましたか?」



「まだ食べてない」



「ミネストローネ作ってるので食べますか?コンビニから帰ったら食べようと思ってたんです」




彼女の手料理まで食べられるなんて、神様、ありがとう。俺はもう一度手を合わせておいた。




「ん。食べたい」




そう返すと、彼女はパタパタとキッチンに戻って行った。

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