第24話
…今朝送ったメッセージに既読がつかない。
連絡先を交換した翌日、俺はさっそく「おはよう」とメッセージを送った。
もう昼も過ぎているのに既読すらつかない。
「なんだよナツ、スマホばっか見て」
一緒に昼ごはんを食べていた篠原に怒られた。
「返信がなくて」
「誰からの?」
「好きな子」
「…え!?ナツ好きな子いんの!?!?」
周りの社員の目が集まる。
女性社員の視線が多い気もしなくはないが、気のせいってことにしておこう。
「…声でかい」
「ごめん、びっくりして。誰だよ、好きな子って」
「お前の知らない子」
「え、紹介しろよ」
「絶対しない」
「なんで!」
「死ぬほどかわいいから、見せたくない」
「…」
なぜか目の前の篠原は目を細めてこちらを睨んでいる。
「…何」
俺はぶっきらぼうに言った。
「なんだそのセリフは!こっちまで恥ずかしくなるだろ!!」
「…」
「返信がないとか知るか!返信がないなら直接会いに行け!!」
そう言い捨てた篠原は、残りの食事を再開した。
やっぱりこいつはたまに核心をつく。
…今日会いに行ってみようかな。
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