第22話

バッと頭が覚醒した。



寒さなんてどっかに吹き飛んだ。



目の前の彼女をはっきりと脳が本物だと認識する。



本物だ。本物だったんだ。




『友達からとかなら』




彼女の言葉を反芻する。嬉しい。嬉しすぎる。



俺は思わず立ち上がり、彼女を見下ろす。




「友達なら、連絡先交換してくれる?」




彼女は考え込んでしまった。



さすがに連絡先の交換は早すぎたかな。



焦りすぎてしまったところは正直あるかもしれない。



彼女が嫌がることは絶対にしたくない。




「嫌?」




と聞いてみた。嫌なら全然交換しなくていい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る