第7話

モト>

ほんとに憶えてないの?


本田>

お前まじでめんどくせえ。


モト>

ちょっと冷やかしてみただけだよ。忘れてるのは分かってるよ。それを否定することはどうしたって僕にはできないし。


本田>

そういうまだるっこしい感じやめろよ。うぜえ。


モト>

ちょっとじらしてみただけだよ。


本田>

もしかしてお前ひっぱりながらこの先どうするか考えてんじゃねえの? ネタが尽きたか?


モト>

何をいまさら。僕の話を信じ始めてるんでしょ? つまり思い出し始めてるんだ。言っていることはすべて事実だよ。当時の新聞でも調べてみればいいよ。


本田>

死ぬほど暇にでもなったらな。


モト>

よろしく頼むよ。このまま僕だけが中学時代に取り残されるのは嫌なんだよ。


本田>

だからそういうのやめろって。意味不明。


モト>

君も僕と一緒にもっと苦しめと言っているんだよ。


本田>

つまりおれたちが牧野の自殺に関係してると言いたいわけか。


モト>

そうだね。うつ病による自殺って処理されたから助かったけど。


本田>

もしかしてお前が殺したとか!?


モト>

面白いこというね。どうしてそう思うの?


本田>

自殺で処理されたおかげで助かったって言うからさ。


モト>

僕は原因の話をしているんだ。といっても、うつ病が自殺の原因だったのは確かだろうと思う。でもじゃあうつ病の原因は何だったのかって。それが知られたら大変な事になるよ。誰にも相談できずに悩みに悩んで。それでうつ病になって。しまいに飛び降りちゃったんだ。まあ彼女にしてみれば殺されたも同然だろうね。


本田>

おいおいおい。お前何したんだよ?


モト>

何言ってんだよ。君がレイプしたんじゃないか。

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