32歳女性H.Kさん「友達の彼氏が怖かった」
【お悩み】
やまひろさん。
初めまして。
私は今年で32歳になる女です。
私の悩みは、友達の彼氏のことです。
悩みとはいっても、10年ほど前の話です。
その彼氏は、束縛が激しい男でした。
私は彼女とも、その彼氏とも知り合いだったのですが、友達に対してはそういったそぶりを見せていなかったので、おそらく恋愛となると人格が変わるタイプだったのでしょうか。
例えば、少しでも連絡を怠っただけで、怒ったそうです。
デートに1分1秒でも遅れると、怒る。
デート中にスマホを開いただけで、怒る。
自分本位で、どんなに忙しくても自分の事が好きなのであれば、自分ファーストで考えてくれるはず、といった考えの持ち主でした。
礼儀にも厳しく、毎日の「おはよう」や「おやすみ」の連絡は勿論、何か少しでも感謝などの礼儀が欠けると、劣化の如く怒ったそうです。
私は彼女から、幾度となく彼氏に関する相談を受けていました。
なぜ付き合ってしまったのか。
なぜ好きになってしまったのか。
そうして半年が経った頃でしょうか。
友達は、その彼氏の束縛に耐えかね、別の男性へと乗り移ろうと考えて、実行しました。
私は傍観者でしかなかったのですが、その後誰も幸せにならなかったので、10年経った今でも心に引っかかり続けています。
果たして私は友達の彼氏に、彼女の友達として何かできることはあったのでしょうか。
またその彼氏に対して、友達はどう向き合えば良かったのでしょうか。
教えてください。
【お答え】
最近では、追跡アプリをお互いのアプリにインストールしあうカップルがいるそうです。
その上で、自分のスマホを友人に預けて、こっそりと逢瀬をする人もいるそうな。
私も過去にお付き合いをしていた人に浮気をされた経験があるので、ちょっとだけそんなアプリがあることを羨ましいなと思いつつ、逐一お互いの行動をGPSで確認しながら愛を確かめ合うなんて、ディストピアSFの世界観に現実が近づきつつありますね。
H.Kさんのご友人が指していた"束縛"の程度は分かりかねますが、恋愛におけるこうした状況は、とても複雑で感情的にも難しいものです。
その中でも、H.Kさんがご友人のことを心配し、何かできたのではないかと考えている気持ちが伝わってきます。
まずは、あなたのお悩みに一つずつお答えする形で考えてみましょう。
H.Kさんに、ご友人に何かできることがあったのか、という問いですが、H.Kさんは既に多くのことを実践されていたように思います。
ご友人が彼氏のことで悩んでいたのなら、ただ聞いて共感してあげるだけでも大きな支えになっていたのではないでしょうか。
H.Kさんがご友人のそばで「それは辛いね」「それは彼氏がおかしいよ」と気持ちを肯定してあげていたのなら、彼女の心の負担は少し軽くなっていたはずです。
強いて挙げるとしたら、H.Kさんは、ご友人の彼氏とも仲が良かったとのことですが、その立場を有効活用して、彼氏からも話を聞く時間は設けてあげてもよかったと思います。
私も浮気をされた際など、お互いの状況を理解した上で相談に乗ってくれる人がおらず、一人悩む日々が続いていました。
もしあの時に誰かに相談していれば、こんな結末にならなかったんじゃないか。
「誰も幸せにならなかった」と書かれていますが、ご友人のことを大切に想うのであれば、彼氏からも話を聞くことで、幸せな着地に近づけたかもしれませんね。
他にも、彼氏の束縛が異常だと感じた場合、「それって普通じゃないよ」「あなたが我慢する必要はないよ」と第三者視点での意見を伝えることも、ご友人が自分の状況を冷静に見つめ直すきっかけになった可能性があります。
そしてもし、ご友人が彼氏から離れたいと思っていたなら、例えば連絡を徐々に減らしたり、共通の知人に相談するなど、一緒に考えることができたのかもしれません。
もし「誰も幸せにならなかった」というのが、ご友人が他の男性に心が揺らいでしまったことを指しているのであれば、そんな未来は避けられたのかもしれません。
ただし、H.Kさんがどこまで関与できたかは、ご友人がどれだけH.Kさんに心を開いていたかにもよります。
もしご友人があまり相談してこなかった場合、あなたにできることは限られていたでしょう。
大切なのは、H.Kさんが「何かしてあげられたかも」と自分自身を責めすぎないことです。
ご友人の選択や関係は、結局のところ、彼女自身の人生の一部ですから。
ただ、一つ私が引っ掛かっているのは、そのご友人が彼氏とどう向き合うべきだったのか、という点です。
確かに、彼氏の束縛や自己中心的な態度は、健全な関係とは言えません。
ご友人が別の男性に乗り移ったのは、ある意味でその状況から逃げたい気持ちの表れだったのかもしれません。
ただ、長期的に見て、ご友人が彼氏どう向き合うのが良かったのかは、ご友人が浮気をする前に、幾つか考えられたはずです。
例えば、ご友人は自分の気持ちをはっきり伝えていたのでしょうか。
彼氏の行動が辛いと感じたなら、「こういう態度が私を傷つける」と正直に伝えることが一つの手だったかもしれません。
相手が変わる可能性は低いかもしれませんが、自分の立場を明確にすることは大事です。
それでももし彼氏の態度が改善せず、友達が幸せを感じられなかったなら、浮気なんかをしてしまう前に、早めに別れる選択肢を取るのが、本来は精神的に健康的だったかもしれません。
別の男性に乗り移る前に、自分自身を優先して関係を終わらせることも一つの道です。
おそらく彼氏は、浮気をされた上に別れ話を切り出されたともなると、たとえ束縛をして苦しめたのは自分のせいだとしても、深い傷を与えてしまう結果になったはずです。
ご友人が別の男性に乗り移ったのは、もしかしたら彼女なりの「解決策」だったのかもしれません。
ただ、それが彼氏との問題を根本的に解決したわけではないですよね。
これは私自身が"浮気"というものに強い嫌悪感を抱いているからなのかもしれませんが、寧ろご友人にも一定の非はあったように思えます。
なぜ好きになってしまったのか、とH.Kさんにご相談されていたようですが、もし一度でも好きになったことがあるのであれば、もっと彼氏と向き合うことも重要です。
愛しているのなら、毎日連絡を返してあげても苦ではないはずです。
遅刻してほしくないのは、彼女との時間を1分1秒も無駄にしたくないからでしょう。
「おはよう」や「おやすみ」は基本的な挨拶の一つ、それを煩わしく感じていたようでは、そもそもそこに愛はなかったのではないでしょうか。
私も過去に、愛する人たちとこういった挨拶の有無で言い争いになったことはありますが、愛のある挨拶を毎日交わしていますし、お互い苦ではありません。
お伺いしている限りは、いずれそのお二人は別れる運命にあったのかもしれませんが、もう少しだけ幸せな別れ方もあったはずです。
幾つか辛辣な意見を述べてしまい、恐縮です。
でも、ご友人が、彼氏さんが、そしてH.Kさんが、今後同じような恋愛関係及び人間関係に悩まないためには、自分を大切にすることや、パートナーとの対等な関係を求める姿勢が大事だと、改めて認識するのがいいかもしれません。
H.Kさんはしては、過去を振り返って「何かできたかも」と考える優しさがあるからこそ、DMを送ってくれたのだと思います。
他にも色々な方がお悩みを投稿されていますが、共通して言えるのは、心の根っこの部分がとても優しい人が多い、とうことです。
優しいからこそ、悩んでしまうのでしょう。
以前も「彼氏さんの浮気を暴きたい」というお悩みをいただいたことがありますが、それも彼氏さんを想う気持ちの表れでした。
今後もし友達が似た状況で悩んでいたら、そっと寄り添ってあげてください。
それだけで十分、心の支えになるはずです。
ありがとうございました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます