第4話

どうも僕は、物事を深く考えすぎてしまう傾向にあるらしい。クラスに半分も友達がいないから迷惑なんじゃないかとか、実はみんな僕のことは知らないんじゃないかとか、今考えれば大変失礼なことを考えていた。

 でもみんな親切。そしてフレンドリーな関係だった。

 意外と優しく接してくれたのは高校一年生最後の日であり、二年生になる前日だったからでもあるという、一種の記念日的発想がそうさせてくれたのかもしれない。

 いや、いくらなんでもこれはひねくれすぎかもしれないけど。

 とにかく、彼女と出会ったのはその帰りの夜だった。

 飲み会の二次会、三次会に相当するだろう行事を済ませた後の帰り道。電柱のそばに一人の学生がいた。

 後ろ姿だけで判別できたのは制服を着ていたからでもあり、しかも僕の通う高校でもあったからだ。

 同級生が、しかも夜に制服でいるなんておかしいとおもった。男女差別のつもりはないけど、異性の不審者は同性よりも不気味に感じられた。

 通りすぎるときにちらりと見た彼女は、セミロングの黒髪で背は僕と同じくらい。撫で肩で、スカート丈は全くいじっていない長さ。目は切れ長の一重で、薄い唇は赤かった。

『なんですか?』

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