第六話 休日

 秀國はあの後、風呂に入ってすぐに寝た。清正は余韻に浸っていた。

「秀國、可愛かったなぁ。」

 清正は秀國のイキ狂っている姿を思い出していた。

 今まで見たこともなかったとろけきった秀國の甘い表情に興奮を隠しきれなかった清正は理性を失っているようにも見えたが、実際にははっきりと意識はあった。しかし、喋っていない時の秀國の反応が清正にはより一層可愛く見えてしまった。

「もう一回みたいなぁ。」

 清正は秀國の服を干しながらそう呟いた。

 洗濯を終わらせ寝室に向かった清正は、秀國に

「おやすみ。」

 と囁き、眠った。

 翌朝、腰の痛みで目を覚ました秀國は、清正を揺さぶって起こした。

「清正、起きて、朝だよ。」

 秀國の声に反応して、清正は起きた。

「おはよ。どうしたの?今日は休日だよ。」

「昨日、ヤッたせいで立てなくなってんだよ。」

 清正は少し間をおいて起き上がった。そして、秀國をお姫様抱っこで持ち上げた。

「秀國、やっぱり軽すぎない?しっかり食べてる?」

「しっかり清正の料理食ってる!それに、お前の力が強いだけじゃん。」

 秀國と清正は昨夜の情事が嘘のように、親友のような距離感で話していた。

「そういえば、清正って今日休みなんだな。」

 秀國が思い出したかのように話しかける。

「そうだよ。秀国と一緒で部活には元から入ってなかったし、委員会にも入ってないからね。」

 清正は秀國をリビングまで運んで、ソファーに下ろした。

「それじゃ、朝ごはん作るから待っててね。」

 清正は秀國のデコにキスをしてキッチンに行った。

 秀國はテレビでニュースを見ながら待つことにした。最近の流行のファッションや食べ物などが放送されている。

 秀國は自分の持っている服を思い出しながら「この服、いいな。」と呟いたその時、後ろから清正が抱きついてきた。

「これ欲しいの?」

 清正はテレビを見ながら言った。ちょうど近所の服屋で販売していると放送されている。

「うん、このデザイン好きだし、一着欲しいなって。」

 秀國は少し申し訳なさそうに、清正を見ながら言った。

「せっかくだし、今日買いに行こっか。ちょうど洗剤とか切れてたし。」

 清正の言葉に秀國の目はキラキラと輝いた。

 二人は朝食を済ませると、出かける準備をした。

「似合ってるよ、秀國。」

 清正の目を向けた先には、紺のズボンに黒のTシャツのおとなしめの色のコーデに身を包んだ秀國が立っていた。

「やっぱり、秀國には控えめな色が似合うね。」

 スマホで秀國の姿を連射する清正に少し呆れた顔の秀國はされるがままだった。

「混むとあれだし、早いところ出発しよっか。」

 十分程して、満足した清正はそう言って秀國の手を引いて出かけた。

 大型ショッピングモールについた二人は、まず服屋に向かった。

「それじゃ、ここで買おっか。」

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