つばめ

どこからか、つばめがきていました。


うちの窓の前の柵に、とまっていました。


私との距離は1.5メートルぐらい。


網戸越しに見ている私に、彼らは気がつきません。




兄弟でしょうか。


多いときには五羽ぐらいいます。


みんなまだ子どもです。


小さくて、毛が艶やかで、柔らかそう。




ここは広い道から奥に入ったところです。


人通りが少なく、車は全く通りません。


子つばめが飛行の練習をするのにちょうどいい場所なのでしょう。



すうっと飛んで、また柵に戻ってくるものもいれば

戻ってこないものもいます。


そこらを散策して、そのまま巣に帰るのかな。それとも。




とまっているつばめには、


飛んでいる仲間を見ている様子なのもあり、


毛繕いをしているのもあり、


景色を見ているのか風を感じているのか、何だかぽかんとした様子なのもあり。




どれもたぶん、考えもしないうちに、生きる訓練をしているのでしょう。



あっという間に大人になって、秋には南へと旅立つ、つばめ。



滑るようにしなやかに飛んでいます。

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