第2話: 選択の岐路

夜のフューチャースノーパーク。


閉園後の静かな園内を歩きながら、レオは深い溜息をついた。


「俺の夢って、何なんだろうな……。」


夏樹との会話が頭の中で反芻する。


「でもさ、レオの夢は、本当にそれだけなのか?」


生まれた時から、パークを継ぐことが運命だと教えられてきた。


けれど——それを自分の夢だと、心から思ったことはあっただろうか?


▶ 父との対話


管理棟に戻ると、父が待っていた。


「お前に任せるエリア拡張の計画、進めているか?」


レオは一瞬躊躇したが、正直に答えた。


「……父さん。俺、本当にこの道を進んでいいのか分からない。」


父は静かに目を細め、ゆっくりと椅子に腰掛けた。


「迷うのは当然だ。だがな、レオ。パークを守ることは、お前にしかできない役割なんだ。」


「でも、それが俺の夢なのかどうか分からないんだよ。」


初めて口にした言葉。


父は少しの間沈黙し、それから低く笑った。


「お前がそう思うなら、自分の答えを探せ。」


▶ 決断の兆し


自分の答え。


レオは翌日、パークの中央でひとり立ち止まり、目を閉じた。


この場所は、本当に自分が守りたいものなのか?


「……まずは、確かめよう。」


彼は覚悟を決め、ある行動に出ることを決意する。

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