【スピンオフ2】レオ編〜夢を背負う者〜

レオは、フューチャースノーパークの管理棟のデスクに座り、父から受け継いだ計画書を見つめていた。

「これは、お前が継ぐべきものだ。」

幼い頃から何度も言われてきた言葉。

家業としてパーク運営を担うこと、それがレオの「宿命」とされていた。

しかし、彼自身はまだそれを「自分の夢」とは言い切れずにいた。

▶ 期待と重圧

「レオ様、次の拡張計画についての会議が始まります。」

秘書の声に、レオはハッと我に返る。

「……分かった、すぐ行くよ。」

父が築き上げたこのパーク。

維持する責任の重さを感じながらも、どこか違和感を覚える自分がいた。

▶ 夏樹との対話

「レオ、最近考え込んでるみたいだけど、大丈夫か？」

休憩時間、夏樹が気軽に話しかけてきた。

「……お前は、羨ましいよ。」

「え？」

「お前は、自分の夢を見つけて、それを追いかけてる。俺は……親の夢を背負ってるだけかもしれない。」

夏樹は少し驚いた表情を見せたが、すぐに静かに頷いた。

「でもさ、レオの夢は、本当にそれだけなのか？」

その言葉が、レオの胸に深く突き刺さった。

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