第3話: 夢を繋ぐ意味

エレナは、パークの展望デッキから「ドリーム・フロンティア」の景色を見下ろしていた。


夜のイルミネーションが幻想的に輝き、訪れた人々の笑顔が広がっている。


「……やっぱり、これは私の夢なんだ。」


しかし、それだけでは満たされない。


▶ ダニエルとの再会


「また考え込んでるのか?」


振り向くと、そこにはダニエルがいた。


「あなたなら、どうしますか? 夢を叶えたあとに、次の道が見えなくなったら……。」


ダニエルは少し笑い、エレナの隣に立った。


「夢はな、一人で完結するものじゃない。誰かに受け継がれ、育っていくものだ。」


「……受け継がれる?」


▶ 未来への橋渡し


エレナは、ふと夏樹の言葉を思い出す。


『夢って、叶えたら終わりじゃないと思うんです。』


彼の純粋なまなざしが脳裏に浮かぶ。


「そうか……夢は、次の世代に繋いでいくものなんですね。」


ダニエルは静かに頷いた。


「お前が作ったこの場所も、次に進化させるのは、お前じゃなくてもいい。むしろ、お前の手から離れることで、新しい形になることもある。」


エレナの胸に、新しい感情が芽生えた。


▶ 新たな決意


「私の役目は、この夢を誰かに託すことかもしれない。」


エレナは手の中のスノーグローブを見つめ、それを静かに握りしめる。


「次の“創り手”を育てる。それが、私の新しい夢です。」


ダニエルは満足そうに微笑んだ。


「そうやって、夢は続いていくんだ。」


夜空に輝くホログラムが、未来へと繋がる光を放っていた。

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