エピローグ

 結局、マサトとヒロキは先生たちのところへ出頭した。


 先生方が情報を集め始めたので逃げられないだろうという判断だった。


 その結果、ヒロキは成人向け雑誌を何者かによって机に入れられた被害者ということになった。ヒロキは口が達者だったから上手く先生方を丸め込んだのだろう。


 マサトは――どういうわけかお咎めなしだった。

 一体どんな言い訳をしたら、学校への持ち込みがお咎めなしになったのだろうか。


 この事件は、不適切な雑誌を勝手に学校に持ち込み、それを他の生徒の机にいれる大変危険な生徒がいるという内容になった。


 それはそれでかなりヤバいやつのような気もするが……。


 教師たちも情報提供を呼びかけたが、当然これ以降は何の情報も出てくることはなかった。

 そうして、この事件は幕を閉じた。


 ただ最後に、マサトは気になることを言っていた。


「俺が兄ちゃんから借りたあのエロ本。確かに蹴られて汚れてたり凹んだりしてたけど――でも破れたりはしてなかったんだけどなぁ……」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

その本から予想外の結末 不労つぴ @huroutsupi666

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ