本の妖精にもう一度会いたいあなたへ

 ショートショートの偉人、星新一に『友だち』というちょっと異色な作品があります。(実はこのタイトルを確認するのに時間がかかっておりました)
 
 小さい娘がどうも妖精と遊んでいると思い込んでいるようだと心配する父親からの相談を受けた医者はこういいます。

 「われわれは本を読み、そこから限りない知識と創造力を得ています。しかし、自分でその楽しみを味わう方法を、幼いころ、最初に手ほどきしてくれたのは、だれでしょう。」

 その部分を読んだときワタクシも物心のつく前、誰かと一緒に本を読んでもらっていたような感覚が甦りました。母親? 父親?いいえそれだけではなく、 どうも両親以外の誰かすごく身近にいる存在からも読んでもらっていたような気がするのです。やはり、あれは本の妖精だったのではないでしょうか。

 大人になって自室で本に囲まれて暮らすという夢を叶えたワタクシですが、本の妖精とは再会できていませんでした。

 だから、この異世界図書館にすむ可愛い本の妖精たちと再会できたとき、懐かしさで胸が熱くなりました。館長さんが羨ましいです。

 さあ、懐かしい本の妖精にもう一度出会いたいあなた、是非この不思議な異世界図書館を御来館下さい。

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